▼旧分校から地区公民館分館への変身
2008年3月に廃校となった旧小野新町小学校雁股田(かりまんだ)分校は、2025年4月から小野町公民館雁股田分館として運営が開始されました。元小野町議員会田明生さんが代表を務める一般社団法人ライトスタッフが指定管理事業者として雁股田地区住民の交流の場づくりを進めています。
▼民族資料室としても活用
雁股田分館は5つの部屋と体育館、プール、グランドが併設されています。管理者となった会田さんは、122年の歴史をもって廃校となった雁股田分校に保管されていた民具、地区農家で保管されていた農具などを集めた「民俗資料室」として展示しています。また談話室はフリーで開放していることから、放課後の子どもたちが足を運ぶようになってきました。
▼分館での初めてのイベント開催
地域住民の交流の場としての活用が活発になるキッカケにと、小野町の有志が集まる仁井町復古塾と協働し「わっしょい仁井町」イベントを6月22日(日)に分館体育館を会場に開催しました。イベントでは大正琴やこまちバンド、ゲストシンガーの演奏の他、小野町出身の噺家林家彦三による落語が披露されました。梅雨期の猛暑の中、分館の近隣から50名程の方々が集まりました。
▼分校と共に歩んできた地区住民交流の歴史
雁股田地区では、旧分校が廃校となる2008年3月までは、地域住民交流の重要な拠点となっていました。学校・PTA・老人会・区会が連携し、地区の祭りや運動会などのイベント、地区清掃や安全講習等を実施することで、住民の三世代交流は自然な形で保たれてきたそうです。しかし、分校廃校後地区内の子どもたちの数は減少を続け、三世代の交流の機会も少なくなりました。
▼これから
これまで多くの活動に関わってきた会田さん。「雁股田分館が地域に関わる人々にとっての交流の場であり、地域の方々の主体的な取組を支える拠点となる場にしていきたい。」と話してくれました。
(2025年6月22日取材S)
■名称 小野町公民館雁股田分館
■住所 福島県小野町大字雁股田字関場90
■電話 0247-72-2125
写真トップ:旧小野新町小学校雁股田分校の文字がまだ残る校舎をリフォーム。正面の玄関左側を事務所として活用している。 火曜・水曜日は休み。開館日は8時30分から17時までスタッフが常駐している。
写真2:公民館の運営を担っている代表の会田明生さん。イベントの進行役を担当した。「公民館の開館を地区住民は関心をもってくれている。今日一日楽しんでもらえたことが、これからの活力になる」と話す。

写真3:公民館の近隣住民が50名ほど集まり、暑い中ではあったが2時間半の「わっしょい仁井田」を最後まで楽しんだ。参加者からは、「歌や落語を目の前で聞けて楽しかった。近所のみんなと一緒に楽しめて良かった」の声があった。
