新たな形で保存と継承と魅力づくり「打違内やぐら保存會」(平田村)

▼人口減少で伝統文化の継承が困難に

全国的な人口減少は、阿武隈高原の地域社会にも大きな影響を与えています。少子化で学校の統廃合が進み、地区が繋いできた伝統文化の継承も困難になっています。地域で暮らすことに課題を突き付けます。

▼青年団活動継続への危機感

石川郡平田村打違内(うっちない)地区は、芝桜まつりのジュピアランドひらたがある蓬田岳の南東裾に広がる稲作中心の農村地域です。52戸(2026年2月現在)。新規転入者もあるものの高齢化は進み、20~40歳代は減少し続けいています。青年団や消防団の活動自体がままならない状況が目前となってきました。

▼集まる形は変わっても

打違内地区の青年団は代々夏祭りや氏神様の御祭禮などを担ってきたが、コロナ渦もあり新規に加入予定者がいない状況が続きます。このままでは祭り自体を継続することが難しいと感じた会長の三本松秀幸さんは旧青年団6名と共に、地区内の有志に向け、「自分たちの代で地区の文化をなくしたくない。男女・年齢関係なしに参加できる団体で活動しよう」と声を掛けました。呼びかけに集まった5歳から50歳代までの26人中には、これまでの青年団にはいなかった女性や子どもも加わりました。

▼保存 そして新たな魅力づくりへ  

打違内地区には、夏祭りの大きな櫓があります。48年前(1978年)、青年団の先輩方が制作した組み立て式の櫓です。夏祭りには櫓の上で笛を

吹き太鼓をたたき、盆踊りの歌が流れました。地区のみんなが大きな輪になり踊りました。その櫓は健在です。新たな団体はその櫓を守り、魅力ある地区づくりを目指すことから「打違内やぐら保存會」と命名しました。

▼SNSにて活動内容を発信

 2026年には平田村の地域づくり支援補助金で法被などを新調し菅布禰(すがふね)神社の秋祭りには子どもたちが担げる神輿を手作りました。魅力ある活動を展開していくため積極的に村のイベントに参加し、Instagramで打違内の活気を発信しています。

(2026年1月26日取材S)

■名称   打違内やぐら保存会

■住所   福島県石川郡平田村下蓬田打違内地内

■連絡先 https://www.instagram.com/ucchinai_official/

写真トップ:1978年に打違内の青年団の先輩方によって制作された組み立て式のやぐら。やぐらは夏祭りの前に、「打違内やぐら保存會」の会員が集まって組み立てます。(写真:打違内やぐら保存會提供)

写真2:夏祭り時、やぐらの上で太鼓や笛で祭りばやしを演奏する。今年は、のぼり旗の他、法被やTシャツを揃え、想いは一つになり気持ちが高まりす。 (写真:打違内やぐら保存會提供)

写真3:打違内やぐら保存會の会員、5歳から50歳代までの26人が一堂に揃いました。親子での参加もあり男性・女性・子どもはそれぞれ三分の一ずつです。集まるといつも賑やかです。こうして地区の伝統文化は繋がれていきます。(写真:打違内やぐら保存會提供)