人々と自然の共生共存 久保優司 さん(都路町)

久保優司さんは、四半世紀にわたり、盛岡地検事務官・検察官を務めていました。

2011年の震災時、原発事故の状況に心を痛め、力になりたいと除染作業ボランティアで福島県に足を運びました。久保さんの妻の協力を得て、2013年、田村市都路町に移住しました。川内村の林業会社やふくしま中央森林組合都路事業所を経て、林業事業体「森と里合同会社」を設立、その後2022年4月に「合同会社森の人」の代表社員として支障木、危険木伐採、高所せん定など様々な特殊な技術と経験が必要な作業を中心に事業を展開しています。また、地域の人々の交流をもうけたり、地元のプロモーションをしたり、自然と人々を結ぶツリークライミングを教えたりしています。

久保さんは都路の森林組合在職中、上司の協力と同じような志を持つ仲間と巡り合い、日本に正式な資格を持った人が少ない樹護士アーボリスト、ツリーワーカー/クライマースペシャリストなどの資格を数年かけて取得。現在の事業をするための、技術と仲間を得ることができたそうです。「信頼できる仲間に出会え、特殊伐採やツリークライミング体験会を行える」と、仲間に感謝しています。車椅子障がい者の人たちへのツリークライミング体験会も行っています。仲間との完璧な準備と見守りで、障がいを持つ人々にも素晴らしい体験をしてもらえます。一人でも多くの人が大自然と接し、生きていることの素晴らしさを実感することができます。

久保さんは仕事の合間を縫って、放置された森林の整備もしています。森林が荒廃すると、土砂の流出や崩壊を防止する機能,洪水や渇水を緩和する機能,水質を浄化する機能,多様な動植物の生息の場,二酸化炭素を吸収し固定する機能など様々な機能を失います。「生態系が乱れれば、人間の生活にも悪影響が及ぶ」と、久保さんは危惧しています。将来も美しい地球で人々が幸せに暮らせるビジョンを胸に、コツコツと木と対話をしながら、いつ終わるかわからない作業をそれでも続けます。

久保さんは、「心が疲れ切ってしまった人達が自由に出入りできる居場所を作りたい」と思っているそうです。「都路町の大自然に抱かれ、心温かい人たちに囲まれて、少しでも多くの人が心も体も元気になれたら」と。世知がない昨今、社会的弱者も皆が平穏に暮らせる社会になること願っています。

久保 優司さん
住所:福島県田村市都路町古道白石175-1
電話:090-2843-7965

合同会社森の人 代表
ツリークライミングⓇクラブどんぐりの芽 代表
都路くっちゃべろう会 代表
あぶくま山の暮らし研究所 副代表
田村市高原観光プロジェクト 委員

資格
ツリーワーカー/クライマースペシャリスト
(国際アーボリカルチャーⓇ協会認定)
樹護士アーボリストⓇ(アーボリストⓇトレーニング研究所認定)
MRSオフィシャルインストラクター
(ツリークライミングⓇジャパン認定)