東京都出身の永沼ちひろさんは、2017年4月に「グリーンツーリズム推進」という分野で鮫川村の地域おこし協力隊に就任しました。
東京の大学で観光分野を学んできたちひろさん。学生時のボランティア活動で福島県の地域おこし協力隊員と関わる機会があり、協力隊員の存在を知りました。地域の活性化のために働く姿はとても魅力的に映りました。就活を終え卒業を控えていましたが、福島のために地域の方々と関わりながら働きたいと思い、福島県内いくつかの協力隊員の募集を探した中に、大学でも学んだ観光の分野にも関わることができる鮫川村の募集を見つけました。
福島県はちひろさんの両親の故郷であり、鮫川村はお母さんの出身地です。祖父母はちひろさんが生まれる前にすでに他界されたそうですが、小さい頃から何度も楽しみにして来ていた大好きな土地。昼間も車の通りも少なくのどかで、夜はきれいな星がたくさん見える鮫川村は、都会とは正反対な日常がとても新鮮に感じていたちひろさんは、すぐに鮫川村の隊員に応募したそうです。
鮫川村は県南部の中山間地域に位置する、里山の景観が美しい村。人口は3,200人と少ないながらも、特産品である大豆やえごまの栽培に村を挙げて取り組んでいます。
鮫川村では平成16年より「まめで達者な村づくり」事業として高齢者の健康増進と農業振興のため、大豆の生産を振興しています。生産された大豆は、村が全量買い上げし、手まめ館で様々な加工品にして販売しています。
じゅうねん(えごま)は栽培普及と六次化商品開発をし、ブランド力を高めるため「特産さめがわ合同会社」設立し、生産者からの買い取り、えごま油やドレッシング等の商品を生産しています。
ちひろさんの協力隊員としての主な活動は、農家民宿の受け入れ拡大のための支援や、体験ツアーの企画、東京北区での「ココキタまつり」や「豊島5丁目団地祭」などに出向いて鮫川村のPRや物産販売等に尽力しています。
鮫川村では現在3件の農家民宿が営業をしています。以前は7件が営業をしていましたが、東日本大震災以降のツアー客の減少や、民宿経営者の高齢化等で廃業したり、休業をしています。鮫川村に関心をもってくれる方の声だけでなく足を運んで、村に泊まってもらえる企画を検討中です。
この春から3年目。村内の人達とも顔なじみとなり、今では里山の道も迷うことなく移動できるようになりました。任期はあと1年。鮫川村は人口の減少や高齢化など避けては通れない問題がありながらも、前向きに村の将来を考える住民の姿に、「鮫川愛」の強さを感じ、いつも胸が熱くなります。地域や人同士が深いつながりをもって暮らしている鮫川村の皆さんが大好きです。合った時にはいつも温かく声をかけ、野菜等もおすそ分けしてくれる村の皆さんとの関わり合いが、ちひろさんの原動力になっています。
大好きな鮫川村の皆さんと自然とともに暮らす鮫川村の良いところを発信し、たくさんの方に鮫川村を知って頂くための努力をしていきたいと話すちひろさんの笑顔は明るく輝いています。
ちひろさんの活躍と鮫川村の情報は今後SNSや紙媒体を活用して情報発信を進めていき、村内外に鮫川村の魅力を発信していく予定です。
インスタグラムのアカウントでは、鮫川村の情報や活動を紹介しています。ぜひご覧ください。
@samegawa_fukushima
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鮫川村地域おこし協力隊員
永沼ちひろさん東京都北区の「ココキタまつり」に出店。鮫川村の和紙を使ったランプシェードづくりを開催。
参加してくれた北区の皆さんに作り方をアドバイス
東京都北区「豊島5丁目団地祭り」に鮫川村として出店。村の特産品をPR・販売をする永沼ちひろさん