地域おこし協力隊活動計画発表会を開催(矢祭町)


今年度、矢祭町では3期生となる男女5人の地域おこし協力隊員が着任した。それぞれ県外の出身者で、矢祭町の自然の豊かさと人の温かさに触れ、是非とも活動したいとの強い想いを伝え、多数の応募者の中から選ばれた。

 年度開始から新型コロナの影響で活動自粛が続く中、5人はリモートを活用して地域おこし協力隊員としての基礎や矢祭町に関する情報などの研修を受け、就任期間3年間の活動計画案づくりに取り組んだ。

 2020年7月20日(月)、ユーパル矢祭において「活動計画発表会」が開催され、多くの町民を前に発表した。3期生が担当するプロジェクトは2つ。「ゲストハウスプロジェクト」と「文化財振興」だ。

【ゲストハウスプロジェクト】
 5人のうち4人がゲストハウスプロジェクトを担当する。町内3か所(東舘地区・東山地区・内川地区)に、地域住民と共にゲストハウスを設置・運営を担っていく計画である。4人はそれぞれにゲストハウス設置のためのコンセプトを立て発表した。今年一年を町民との交流・関係づくりの期間とし、2年目にはイベントやワークショップの開催と合わせゲストハウスとなる家屋の準備を進め、3年目での運営開始を目指す。個別の計画案は下記の通り。

(1)佐瀬和宏さん
 農業に関心を持ち農業関連企業での就業経験を持つ。担い手不足や耕作放棄地の問題に触れたことから、交流拠点を起点に町内外の方々の交流を促し、ワークショップを活用した農業参加を進めていくことで、里山の景観を守っていく。

(2)近藤秋子さん
 学生時代からゲストハウスに関心を持つ。鉄道会社に就職後も街歩きを趣味として旅をしてきた経験を活かし、矢祭町の魅力に触れることができる長期滞在可能な交流拠点づくりをする。

(3)影山陽一さん
 学生時代から続けている音楽活動と、イベント企画運営の経験を活かし、音楽を通じて若い人たちが気軽に集うことのできる場づくりを計画。また町民と共にイベントの企画運営も進める。

(4)井上恵さんは、グラフィックデザイナー兼旅行添乗員としてバスツアー添乗の経験を持つ。ゲストハウスを起点に旅行者が町民と触れ合いながら旅を楽しむ企画の提案や、矢祭町ならではの食を楽しむ場づくりを進める。また、矢祭町の魅了をデザイン力で伝えていく。

【文化財振興】 
 担当する川瀬孝之さんは、70代。静岡県出身でお茶と焼き物に興味があり、自ら作陶をする中で東北の古陶磁に触れたいと福島県内への移住を経て矢祭町に。「かつて栽培されていたお茶の樹を再生しお茶文化を伝承すること」「矢祭町の文化財である「手元焼」の作品収集と展示を行い、文化伝承継続をしていくこと」を計画している。

最初の写真
5人はそれぞれプレゼン資料を作成し発表を行いました。


矢祭町地域おこし協力隊

現在7名の隊員が在籍中
3期生5人と活動経過報告をした2期生の皆さん

発表終了後、参加者からの質門を受けました。