我が子に安心・安全においしく食べさせられるイチゴ作りをモットーに ふらっとファーム(滝根町)


 2018年、平岡真実(まさみ)さんは、妻・恵美香さんと5人の子供たちと、東京から滝根町に移住し、就農しました。

 サラリーマンだった平岡さんは、家族と一緒の時間がもっと欲しい、妻の子育てのサポートをしたい、子どもの心豊かな成長を考えたいと、移住を決意。平岡さんにとって農業は未知の世界でしたが、家族との時間を作るのには適している、子どもたちはイチゴが大好き、国内生産が少なく需要が高いと、夏イチゴ栽培することにしました。

 今年2021年は2回目の収穫を迎えました。

 現在、2500株余りを2棟の自動灌水・温度管理・窓開閉のハウスで栽培。イチゴがおいしく育つよう土づくりにも力を入れています。また皮がなく丸ごと食べるイチゴなので、なるべく自然に栽培できるよう努力されています。

 そんな平岡さんの夏イチゴは、市場に出回る前に口コミで完売してしまいます。不揃いのイチゴは、地元の移住仲間「福福堂」さんに「夏イチゴジャム」を作ってもらいます。

 ジャム造りにも平岡さんのこだわりがあります。発色や味をさらに引き出すため、通常はレモン汁を加えますが、夏イチゴで果実酢を自作し、レモン汁の代わりにジャムに加えます。加工品にも「安心・安全でおいしい」を探求していらっしゃいます。

 移住後の2019年に6番目の子供も生まれ、新境地で夏イチゴ栽培に奮闘してきた平岡さん。

今後の課題も語ってくれました。

「我が子に安心・安全においしく食べさせられるようなイチゴを皆にも食べてほしい。難しい夏イチゴ栽培のリスク、理想の栽培にかかる高コストなどを踏まえ、今後安定した収穫供給・収入を図るため、今シーズンの収穫を終えたら、イチゴ株数を減らし手入れに時間をかけ、良い株造りにしばらく専念します」。

 地域との連携も深まり、栽培販売ルートなどの協力も得られることから、「いずれは新たな作物の栽培にも挑戦し、近い将来、雇用ができる規模にしていきたい」と平岡さんの努力と研究はこれからも続きます。

ふらっとファーム
住所:〒963-3603 田村市滝根町広瀬南作108  
電話:070-3277-0515